旅の帰りにシンガポール空港で買い物をした。
レジカウンターで表情が豊かではない女性スタッフに「your passport and ticket」(指先でカウンターを強めにコンコンと2回)
少しイラついた自分がいた。「指でコンコン?2回も!強めに!」
指でコンコンされ、言葉も雑に聞こえた。
「今のは2点」とアンガーマネジメントのスケールテクニックを活用し、パスポートとチケットを探している間に「6秒」は過ぎた。

レジスタッフの印象は、最初から良くはなかった。
先ずは「表情」だ。
表情(笑顔)は、「親和性」を意味する。「親しみやすさ」のことだ。
笑顔の人は、親しみやすい。人は、笑顔の人に「心」を開くのだ。

指先でカウンターをコンコンと2回
これは「CS5原則」の「仕草・態度」に当てはまる。
(CS:Customer satisfaction、顧客満足度のこと)
「仕草・態度」は、「受容性」を意味する。
「受容性」とは、受け入れられているかどうかということ。
私は、そのスタッフから「受容性」を感じなかった。

ひとつでもその要素が欠けると
相手に「不快な思い」をさせてしまうのがCS5原則の特徴。

販売における「価値観」や「仕事観」が日本人と違うのだろう。
店員側の彼女からすれば、客が物を買いに来た。
客が必要とするものを店員は売った。
ただシンプルにそれだけのこと。

「価値観」が違う人に自分達の「価値観」を押し付けても暖簾に腕押し。
新鮮に違う価値観を味わうこと(Wow!こんな考えもあるんだね!という感じ)が異文化理解の醍醐味だと思う。

日本の「接客水準」は全体的に高い。
もともと日本人は、「相手を思いやる能力」に長けているのだ。
感情を表す言葉の数が、他の言語より多いことがそのことを物語っている。
「思いやりの心を行動で表すこと」
「おもてなし」は日本の誇りだ。

価値観の違いが、たくさん見えてくる時代。
価値観の違いに直面した時、それを受け入れて味わうことができるよう日々のトレーニングを重ねよう。
「combatting should」(「べき」と戦う)
トレーニングに終わりはなく、学びにも終わりはない。