2019年7月、母校にて登壇する機会を得た。
生薬学研究室の恩師である芝野先生のお蔭だ。
「薬学教育に活かすためのアンガーマネジメント」というテーマで大阪薬科大学の教職員の方を対象とした研修に登壇。
医療業界の未来を変える!
医療業界のコミュニケーションの在り方を変える!
と・・・偉そうなことを言っているが、大学生の頃は・・・と言えば、
若気の至りで、先生に対して反抗的な態度を取ったり、平気で遅刻、無断で休む、実習に参加しない、バイトに明け暮れる、単位が危なくなるとお願い、そのお願いの仕方もお願いとは言えないような態度・・・お願いが通じないと、また反抗的な態度・・・
と書くのも恥ずかしいほどである。
先生方には、散々迷惑をかけたと思っている。
この研修は、私からの恩返し。
「恩」を繋ぐ。
学生たちが、これから大きく羽ばたくことを願っての母校への恩返しセミナー。
その学生たちを指導する先生方に熱く熱く語った感慨深い一日となった。
母校である大阪薬科大学は、2021年4月から大阪医科薬科大学(仮称)として新たなスタートを切る。
大阪医科大学と大阪薬科大学の大学統合だ。
大学統合後は、新たに医薬看連携教育が始まる。
多職種が、患者を中心とした仕事をスムーズにするためには、コミュニケーションが大事であることは言うまでもない。
相手の立場や視点を理解することが必要で、患者の第一次感情に目を向けることと同じくらい多職種のコミュニケーションも大切である。
私の所属する日本アンガーマネジメント協会には、医師、看護師として働きながら、医療業界でアンガーマネジメントを伝えているファシリテーターがたくさんいる。私と同じ薬剤師もいる。
私は、その仲間と一緒に医療業界のコミュニケーションを明るくより良いものにしたい。
大学を卒業して20年以上が経った。
久しぶりに訪れる母校、新しい建物が増えている。
校内の雰囲気は変わっていたものの、変わらない温かさや先生方の情熱が、そこにはあった。
母校は、いいものだ。
懐かしい先生方と会えることが、何より嬉しい。
今回の研修を担当してくれた女性職員から研修後にこんなメーセッジをもらった。
「普段、こういった学内研修では、厳しい評価を付ける先生方なんですが、とても高評価で驚いています」
と彼女は嬉しそうに笑顔で話しかけてきた。
あの頃の僕では、もらうことができなかったであろう花丸。
「恩」は、わかりにくいし、見えにくいものである。
だが、恩を忘れて咲いている「花」はない。
「恩返し」セミナーが、今、始まったばかりだ。
20年越しの「ありがとう」を心から伝えたいと思った夏の日の出来事だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大阪薬科大学の教職員の皆様、この度は、大変素晴らしい機会をいただき誠にありがとうございました。
又、次回の研修についても実施したいとお声がけをいただき重ねて御礼を申し上げます。
受講者 約 60名、そのうち 87% の方に「学生にもアンガーマネジメントが必要である」というご回答をいただきました。
これからの医療人育成のため、私は「学生教育」にも携わっていきます。
鹿児島より感謝の気持ちを込めて!